私は20年近くいた米国で、多くの「華僑」と言われる中国人とビジネスをしてきました。正確には、帰化しているので、彼らは中国系アメリカ人ということになります。

彼らから受けた印象は、とにかくハングリー精神旺盛で、熱く生きていることです。

中国語圏から移民してきて、語学や慣習の違いからくるハンディーキャップを背負い、また、人種差別を受けながらも、子供を育てるために必死に生きてきた親を見ながら育った彼らは、親を楽にさせてあげたい、経済的に豊かになりたいとの気持ちから、ハングリー精神は、日本人からすると想像を絶するくらい強烈なものがあります。

 また、彼らとビジネスをしてきて、戸惑うと同時に刺激を受けたことがあります。

ビジネスを進めるスピード、つまり進化する速さの凄さです。そして、それに伴って、短期間で急拡大させていく大胆さです。

 何人かの「中国通」の人と話してみたところ、中国人の生き様の裏には、「ハングリー精神」が厳然と存在するとの結論に達しました。

高度経済成長期を経て、物質的に豊かになった今の日本人には、もうついていけない思考となったのではないでしょうか。

 昔は、特に戦後間もない頃、日本人にもハングリー精神があったはずです。しかし、どんどん経済的に豊かになる中で、日本人の職業として、終身雇用を前提としたサラリーマンが圧倒的に多くなったこともあり、いき方も徐々に守りになっていったのはないでしょうか。

つまり、中国人と違い、守るべきものができたため、危険を冒せなくなっていったのです。

 総体的に、中国人、特に華僑は、“リスクテイカー”であり、積極的にリスクを取りにいきます。方や今のほとんどの日本人は、“リスクアボイダー”で、できるだけリスクを取らないように生きています。

 どちらがいいかは、単純に判断できることではありませんが、近年の不確実なビジネス環境において、新しいことに挑戦し、積極的にリスクを取りにいくことは、成功のカギになるのです。

 今はリスクを取らないこと自体が、大きなリスクとなる時代です。裏を返せば、何をするにも、リスクがあるということでもあるのです。

 であるならば、「華僑商法」ではないですが、どんどん積極的にリスクをとって、新しいことに挑戦した方が、成功する確率は高まります。

 私は経験の上から、新しいことをすれば、まず失敗すると思っています。

多くの人は、「だから新しいことに挑戦しない」という保守的な論理になるのですが、その方々は、成功するためには、まず失敗しなければならない時代に突入していることに気づいていないようです。

 今は、以前のように新しいことを始めて最初から成功できるような単純な世の中とは違います。成功するためには、どんどん新しいことに挑戦し、失敗しながら学び進化していかなければならないのです。その結果、成功を手に入れられるのです。

 

お金儲けにおいても同じことが言えます。

最初から、成功できる、また儲かるビジネスなどはまずありません。やってみて失敗し、改良や進化を続けていく中で、最適なビジネスの形態や方法が見つけられるのです。

 今まさに、ハングリー精神を持った華僑がさかんに新しいことに挑戦しています。ほとんどが失敗しているのですが、その挑戦は脅威的なものです。失敗を重ねながら、必要な経験・知識・ノウハウ等をどんどん蓄積させ、大きく成功し始めています。

 本当にお金儲けをしようと思ったら、彼らのようにしっかりリスクを取って、新しいことにどんどん挑戦し進化していくことです。失敗を恐れてはいけません。