お金儲けにおいては、「絶対に儲けるぞ!」と決めた者勝ちなのです。が、儲け続け、持ち続けることだけに固執していると、たとえ一時的に儲けられたとしても、最後には自滅することになるでしょう。その例はいやと言うほどあります。

なぜ自滅するのでしょう?

「金は天下の回りもの」と、先人が言われたように、お金は一箇所に留まらないで、天下を回っていくからです。そもそもお金というものは、世の中で循環する目的でできたものなのです。それがお金の本質なのです。

 また、本格的に大儲けができたとしても、どうせ死ぬまでに使えることは不可能なことが多いのです。であるならば、世界的に有数な投資家、ウォーレン・バフェット氏がやった、4兆円を世のため人のために使ってもらうため寄付したように、実際に、寄付するなり使うなりして、お金が天下を回れるようにした方が、人々から喜ばれますし、運もよくなるのです。

 ここで大事なことは、余分にお金を得たら、世のため人のために使うことなのです。その行為は、「金は天下の回りもの」として、どんどん循環するのです。

天下を回っているものですから、無理矢理自分のものにしようとすると、どんどんお金は逃げていきます。寄り付かなくなります。自然体で、得たものに感謝し、世のため人のために使うのです。

 そうしたら、必ずお金は喜んでやって来て、お金儲けでも成功します。騙されたと思って今日から試してみて下さい。


 これは実は恋人との関係と同じなのです。好きなあまり、恋人をいつも自分の目の届くところにおいて、監視・管理しようとすればするほど、恋人はあなたの元から離れていきます。

恋人のことが本当に好きなら、返って自由にさせてあげることです。また、やりたいようにさせてあげた方が、その心の広さに感謝してあなたのことを更に好きになるでしょう。

 それは相手の人権や価値観を認めることにもなります。絶対に自分の考えを押付けないことです。


「金は天下の回りもの」ということで、お金は絶えず天下を回ってはいますが、意味もなくお金を持ち続けなくてもいいのです。本当に必要な時に、お金はちゃんと回ってきてくれるものです。

 その力を私は「金引力」(お金から好かれている力)と呼んでいます。世間では「信用力」と言われているのですが。

 この金引力をつける手っ取り早い方法は、普段から世のため人のために生きることなのです。

「金引力」がない経営者は、必ず滅びます。ビジネスはいい時もあれば悪い時もあるので、悪くなった時に、つまり本当にお金が必要な時に、「金引力」がないため、お金が回ってこないのです。

 お金は「金引力」のある人の所に、その人がお金を必要とする時にやって来ます。起業で成功した人は、間違いなくこの「金引力」を持っています。

 普通であれば、資金ショートを起こして、潰れるところが、奇跡的にお金が調達できてしまうのです。


「金引力」は、正しく儲け、正しく使っている人にのみ、付いていきます。その正しいというのは、真面目にかつ誠実に生きている人々を喜ばせ感謝させることです。要するに、真面目かつ誠実に生きている人々を喜ばせ感謝させながら儲け、また、真面目にかつ誠実に生きている人のために、お金を使うことなのです。