米国にいた時、たまたまテレビのスイッチを入れたところ、「成功するのに運は必要?」というテーマで議論していました。参加者は知らない人ばかりでしたが、学者を始め様々な分野の専門家達とのこと。
スタジオ内で聴講者していた一人が聞きました。
「私は、運が悪いから成功できないと思うのですが……」
すぐに心理学者が答えました。
「運が悪いってどうしてわかるの?」
「だって今までいいことなかったから」
「え! 本当に一つもいいことなかったの?」
「一つもということはないのですけれども、普通の人よりいいことなかったと思います」
「普通の人って、どんな人?」
「そう聞かれても、感覚的に理解しているので、説明がつかないのですけれども……」
「それじゃあ、運がよくなるために何かしてる?」
「いえ、幸運って向こうからやって来るんじゃないんですか?」
「違います。運は待ってても来ません。自分から運がよくなるよう努力して仕掛けなければダメです」
「でも、成功した人が言うじゃないですか。『たまたま運が良かったから成功できた』って」
「それも違います。彼らはそれなりの努力と、運を呼び寄せるだけの仕掛けをしているのです。何もしないで幸運が突然あなたの前に現れるということは、一度や二度ならたまたまあるかも知れませんが、継続的にはありません」
「でも、一度でも運のいいことがあれば、いいと思うのですけど……」
「たった一度いいことがあっただけでは、その後何度も何度も悪いことがあったり、更に最悪のことがあれば、そのたった一度のいいことがいいことだったとは思えなくなりますよ。人間は悪いことばかり起こると、よほど腹が据わって前向きに生きている人でない限り、落ち込み自らの人生を呪い始めるのでしょうから。丁度あなたが思っていたように」
「それでは、いいことが起こり続けるようにしなければ、成功できないということになりませんか?」
「そうです。大事なのは、いいことが起こり続けるように、運を自分から呼び寄せること、また悪いことが起こっても、いいことに変えられるだけの運気をつけることです。自分から運をよくしたいと思わないの?」
「思います。できれば……ただ、運がよくなるよりも、成功したいんです」
「成功し続ける要因と幸運が続く要因は、実は同じです。ですから、その要因は何かを知り、その要因作りをすればいいのです。『運命を良く変える=本物の成功』が成り立っています」
「じゃあ、その運命を良く変える要因って何ですか?」
「世の中ため、また人のためになることをすることです。それも一回二回ではなく、毎日続けてするのです」
「具体的に何をしたらいいのですか?」
「簡単です。困っている人をみたら助けるのです。勿論、皆ではなく、誠実に一生懸命に頑張っている人をですが。つまり、自分の利益のためだけに生きるのではなく、人の利益にもなるよう応援するのです。どんなに自分が困っていても、その中であえて人のことを考え助け始めたら、心に余裕が出来てきます。人間的な器が大きくなります。そして、困っている問題を冷静かつ客観的に見れるようなり、問題解決のための知恵が出てくるものです。また、あなたのそんなすばらしい言動を見て、周りの人があなたのことを好きになり助け、応援してくれるようになるでしょう」
「そうなんですか。今まで人助けなどしたことなかったですけど。そもそも自分のことで手一杯でそんな余裕がなかったので……」
「だから、いつまで経っても、運がよくならいのです。運がよくならないですから、本当の意味での成功はできないのです。今日から実践してみて下さい。人生が開けてきますから」
「わかりました。やってみます」
何気ない一連の会話でしたが、私にはとても納得できたのです。運が開けたため、大成功した人達から、同じようなことを聞いていたのです。