ウォルマート創業者、サム・ウォルトン氏の成功の考えは既に紹介しましたが、成功の定義は人それぞれです。

ただ、20年近く米国にいて日本にはなかなかいない本物の成功者達を見てきて言えることがあります。ウォルトン氏のように、彼らは、富、名声、地位、権力などを欲しいまま手にしていましたが、それらは成功の判断基準ではまったくないことを本音レベルで語っていました。

彼らのように、大きな成果を出してきた人達が、そう言うと、とても説得力がありました。負け惜しみではないからです。

それでは、何を持って成功と判断しているのでしょう?

結論から言います。彼らの言葉を借りて一言。

「幸せと感じる人生が今送れているか」なんだそうです。

 成功者ですから、ある人はお金儲けに長けていたり、ある人は、世界的な発明をしたり、ある人は、大きな組織のリーダーになったりで、それぞれ特筆すべき大きな成果を挙げているのです。

 でも最終的には、幸せに感じられるかどうかです。

「お金、名誉、地位、権力等々は、あればあったでいいのですが、なければ幸せが得られないかというと、そうではない」と言うのが、彼らの考えです。

 ある大富豪が言いました。

「お金がある今より、お金がなかった昔の方が、家族での団結があり、何もない中で、皆で工夫・協力してやっていたので、とても楽しかった!」

 やはり、幸せを感じるには、大切な人と心が通じ合えることは、必須なのではないでしょうか。

「心の師とはなるとも、心を師とせざれ」

これは、私の大好きな言葉です。

「心を師とする」とは、周囲の縁に振り回され、煩悩(欲望・執着・怒り・妬みなど)のままに生きている姿をさし、そんな揺れ動く自分の「心」を師としても、振り回されるだけで、真の幸福は得られないことを言っています。

つまり、もっとわかりやすく説明しますと、例え冬のような大変な時期であっても、人生の目的を見失わず一念を定め、自分の心の「師」となる、要するに自分の心をコントロールし、弱い自分に立ち向かい挑戦していくところから、人間的成長があり、幸せも得られることを述べているのです。

「本当の成功とは、自分と周りの人を幸せにすることです」

 世界的な米国の女性起業家、メアリー・ケイ・アッシュ氏は、昔私が質問した際にキッパリ言われました。

彼女は、米国大手化粧品会社「メアリー・ケイ」創業者・元CEOで、創業して30年で「フォーチュン500」(全米上位500社)内にランクされるまでに会社を育て上げた苦労の人です。

起業したきっかけは、若い頃、化粧品関係の仕事につきたくて、大手化粧品会社を受けたら、断わられ、自ら化粧品会社を始めるしかなかったのだそうです。

ひょんなことから、同社の顧問を引き受けることになり、アッシュ氏と定期的にお会いすることになりました。そして、彼女の奉仕精神の徹底振りを目の当たりにしたのです。

大変前向きな女性リーダーで、いつもまわりにいる人に希望と感動を与えてくれるのです。

仕事でお会いしている間も、時あれば、貧困、女性差別、離婚、再婚した夫との死別、病気など様々な苦難を彼女がどう乗り越えてきたのかを熱く語ってくれました。

彼女の私に対する遺言は、「日本に戻ったら、一人でも多くの恵まれない日本女性の起業支援をしてほしい!」とのことでした。