自慢ではないですが、生徒や学生だった頃、私ぐらい頭が悪くて、能力のない人に会ったことがありませんでした。でも、それはその頃に始まったことではありません。たぶん赤ちゃんの時からそうだったのでしょう。

 小学生になっても、クラスの友達が皆天才に見えてしょうがありませんでした。

「なんで皆そんなに頭がいいのだろう?」と。

 そのうち段々私もわかってきたのでした。

自分に能力のない分、皆と同じ道を歩み、同じようなことをしていたら、一生自分の能力のなさで葛藤し、悩み続けなければならなくなることを。

 同じ土俵で勝負してはいけないことに気づいたのです。

ですから、自分にしかできないことや皆があまりやりたがらないことをやることにしたのです。それしか、私の生き残る道はないと悟ったのでした。

 

 まず、勉強の世界で競争するのは止めました。まともに勝負したら、負けるのはわかっていましたから。

「それでは僕はどの分野で勝負すべきなのだろうか?」

ず~と、考え続けたのでした。そして遂に気がついたのです。

「そうだ! 頭脳では絶対に無理だから、頭脳でない部分、つまり、気配りや愛嬌で勝負しよう!」

 

それからというもの、周りにいる人をなんでもいいから助けまくりました。実は自分にそんな余裕もないのに、です。「やせ我慢」というやつです。

そして、困っている人がいたら、必ず相談に乗り、できる限りのお手伝いをしました。激励もしまくりました。

 そうしたら、皆がとても喜んでくれました。そんな皆の喜ぶ顔が見たくて、また喜ばそうと、一生懸命、皆を助け励ましました。そうこうするうちに、私はクラスの人気者になってしまいました。

 それで、更に悟ったのです。

「能力なくても、人に気に入られれば人生十分やっていける」と。

 

それから、人間関係マネジメントの達人を目指したのです。

「頭が悪い分、人の気持ちだけでもわかるようにしよう!」と。

 でも、人生の成功のカギが人間関係マネジメント能力にあることが、働き始めてからようやくわかったのでした。