生きていると多くの問題に直面します。それによって、私達は葛藤し悩みます。
私は小さい時から本当によく悩んできたと思います。人一倍悩んでいました。何か問題が起こる度に、一喜一憂していたのです。
最初考えた通りにいかないと、問題視し、悩み始めるのです。そうなると、一日中悩んで何もできなくなるのです。あまりにも悩みが多いので、段々滅入ってきて、それ自体が大きな悩みとなっていくのです。
それで、ある時人生のメンターに伺いました。
「自分がバカ過ぎて、かかわることほとんどすべて予定通り行かず、困ってしまいます。自分だけでなく、周りの人にも迷惑をかけてしまっています。そのため、気を揉み葛藤します。こんなことを毎日繰り返していたら、生きているのも嫌になってきました。どうしたらいいのでしょうか?」
「悩むことはいいことです。真剣に悩むことは人間だからこそできることで、人間性向上には大いに役立ちます。悩んでいると謙虚になれますから。悩まないということは、問題が起きているにもかかわらず問題視していないことなので、真面目に生きていない証拠です。いい加減に毎日過ごしていれば、悩む必要はありません。良くしたいと思うから、悩むのです」
「と言うことは、どんどん悩むべきなのでしょうか?」
「問題が起こったら、一つひとつ悩むことは、とても尊いことだと思います。ただし、なんでもかんでも悩むことは、気ばかり揉んで、時間とエネルギーの浪費になります。また、それを続けていると、あなたのように生きていること自体が辛くなるでしょう」
「それでは、悩むべきこととそうでないことがあるのでしょうか?」
「まず、問題が起きた時に、本当に時間とエネルギーを使って悩まなければならないことかどうか、考えてみて下さい。問題が起きているのだから、解決されないと困ることは、間違いないと思いますが、重要なことは、あなたが悩んで解決できることなのかどうかをよくよく考えてみることです。多くの場合、自分がコントロールできない問題です」
「指摘されている自分がコントロールできな問題は、どう対応するべきでしょうか?」
「コントロールできないのに一生懸命悩んでどうするのですか? 『人事を尽くして天命を待つ』(人間の力としてできるだけの努力をし、その結果は運命にまかせる)で、とりあえずやれることをできるだけやって後は結果を待つのみです」
「でも一つひとつの問題が気になって気になってしょうがないのですが……」
「あなたが気になったり、悩んだりすることで、少しでも解決できるのなら、大いに気にして、悩んだらいいでしょう。しかし、要はほとんどの問題は、気にしても悩んでも、あなたの力ではどうしようもないことばかりではないですか。そんな大変な問題を一人で悩み苦しんでも無駄です。段々落ち込んできて、生きているのが辛くなるだけです。場合によって、自分卑下し、人を羨ましがる浅ましい気持ちにもなったりします。自分では解決できない問題をくよくよ悩むくらい深刻であれば、やれることをどんどんやって後は天命に任せたらどうでしょう」
「わかりました。ただ、理屈はわかるのですが、なかなか一人では冷静に考え行動できないのですが……」
「一人で不安なら、信頼できる人に相談に乗ってもらえばいいのです。人に相談したら、問題を説明するなかで、そんなに悩む問題ではなかったことに気づきます」
「そんなに相談することって、効果がありますか?」
「そうですよ! 私のところに相談に来られる方々の悩みを聞いていたら、『それって本当に悩みって?』と疑いたくなるくらい、他人から見れば大したことではないことが多いのです。ご本人も、話しているうちに、それに気づき、気が晴れます。不安な気持ちもなくなりスッキリして帰るのです。あなたも、どんどん人に相談してみて下さい」
メンターに相談したお陰で、この後私は悩みが激減したのでした。何かそれまで見たことのない悠々としていく自分がいたのです。不思議です。