皆この世に生まれた以上、幸せな人生を送りたいと願っていると思います。でも、ほとんどの人が幸せな人生を送っていないのではないでしょうか。なぜでしょう?
私は、その理由として幸せを自分の外に求めるからではないかと思っています。
実は、私も同じ間違いをしていました。
高校を卒業するまで、「人はどうしたら幸せになれるのか?」をずっと模索していました。卒業式を間近に控えて、尊敬するリーダーに聞きました。
「幸せな人生を送るためには、どうしたらいいのでしょうか?」
「私が考えるには、二つあります。まず、人の幸せを思い願える大きな心を持つことです。願うだけではなく、相談に乗り激励・応援することです。ただし、単に人の幸せを願うのみではダメです。自分も幸せになれるよう、目の前にあることややるべきことで早く成果が出るよう真剣に全力で頑張り、周りの人から信頼を勝ち得ることです。どうですか、浜口君にはできるかい?」
「すみません、わかりませんが…… ただ、そうなれるよう努力します! 私は何の特技もありません。でも、最近なぜだかわからないのですが、他人が悩んでいるのを見るとほっとけなくなりました。昔の同じような自分を思い出して、何とか辛いことや苦しみを乗り越え幸せになってもらいたいとの思いからです。気がついたらいっしょに悩み同苦し、解決のために全面的に協力しお手伝いしています」
笑顔で頷きながらリーダーは話を続けました。
「ほー、それはよかった。素晴らしいことです」
「ありがとうございます。でも残念ながら私の力不足のために、ほとんど助けになっていないようです…」
「それでもいいのです。相談に乗り激励・応援しようとするその行動が尊いし、結果的にその人とあなたに幸せを呼ぶのです」
「なるほど。それでは、二つ目は何でしょうか?」
「二つ目は、所有欲や物質欲をできるだけ無くすことです。なぜなら、強い所有欲や物質欲があれば、限りなく色々なものが欲しくなります。きりがないくらいです。それこそ、最後には自分の身のまわりにあるいいものや気に入ったものすべて欲しくなるでしょう。でも、考えても見て下さい。所有できると言っても死ぬまで、です。死んだら、持っていたものすべて無くすのです。であれば、なぜ所有しなければならないのでしょう? 所有しなくても生きている間に使いたくなれば使えればいいのです。ところが、欲が深いといつも欲しくなるので、どうしたら所有できるのか、また得た後、どうしたら所有し続けられるのか、悩み始めます。元々所有さえしていなければ、そんなことで悩み、時間を使う必要もまったくないのです」
その話を伺って、私はとても納得できたのでした。
確かに、人は何かを得ようとするために、得られなかったら、ガッカリし落ち込み、場合によっては苦しみます。恋人、お金、車、家等々。
幸せな人生を送るために、ものを所有する必要はまったくありません。リーダーが言われたように、必要ならば、借りて使えばいいのです。
そのことを知らされた私は、生き方が大きく変わりました。もともと所有欲・物質欲はあまりありませんでしたが、それ以後更になくなりました。そして、人を激励し助けるために生きていくことにしました。それも仕事を通じて。
そのように生きると決めて行動し始めたところ、急に人生が違って見えてきました。とても尊く感じると同時に楽しくなってきたのです。周りの人一人ひとりを大切にするようになりました。