尊敬するリーダーが言いました。
「真実の人生とは何か。自分らしく、個性豊かに進む人生であろう。また、人生においてもっとも尊いものは何か。自分の信ずる道を、誰がなんと言おうと、胸を張って堂々と貫いていくことに尽きるといえよう。その上に立って、社会のため、人のために、少しでも貢献できる人生でありたい」
私は、小さい時からぶきっちょで頭が悪かったことから、生きることに対してかなり疑問を持っていました。自信を失っていたと言った方が、正確かも知れません。
何をしても上手くいかず、あまりに能力がない上小心で、自己中心的な醜い自分が大嫌いでした。
「なんで僕は生まれてきたのだろう?」
「自分の人生の目的とはいったい何なんだろう?」
「何やってもダメな僕は将来どうやって生きていけばいいのだろう?」
悶々とする毎日が続きました。
ある時、その尊敬するリーダーが言いました。
「最も尊い人生の生き方が何だかわかりますか?」
実は、私はそれまで、その答えをずっと探し求めていたのです。ですから知りたくてとっさに叫びました。
「教えて下さい! 私はそのことがわからなくてずっと苦しみ葛藤してきました。せっかく生まれてきたからには、正しい人生を送りたいのです。自分の人生の目的を知りたいのです!」
私の必死の眼差しをじっと見られて、微笑みながら、その人は物凄い迫力で答えてくれました。
「人生の目的とは、幸せになることです。つまり、あなたもあなたのまわりの人も幸せになることです。そのためには、あなたは人のために生きることです。一人ひとりを大切にし、激励しながら生きることです。人のために生きるということは、自分のために生きることでもあります。あなただけが幸せで、周りの人が不幸せだったら、そのあなたの幸せは長続きしません。そもそも、周りに人が幸せでなければ、それを見ているあなたまでが段々幸せでなくなるのです。逆に、あなたが不幸せなのに、周りの人を幸せにはできません。もし、そうしようと頑張っても、偽善になっている自分に気づくことでしょう。あなたはそれで間違いなく葛藤し、落ち込みます。正しい生き方がわからなくなるでしょう」
これを聞いて私はハッとしました。長年追い求めてきたことに出会えた気がしました。
「そうか! 人生の目的とは、自分も他人も幸せになることなんだ! そのために、人のために生きながら自分も幸せになればいいのだ!」
それから、私の人生は大きく変わりました。それも劇的に、です。周りの人がビックリするくらいに。
それまで、自分のためにならないことや自分が得しないことには、一切かかわらにようにしてきました。
「ただでさえ、バカでダメな人間なのに、なんで僕が他人のために何かしなければならないのか! 何かしてもらいたいのは、こっちだ!」と。
非常に自己中心的でした。つまり、自分に自信と余裕がなかったのです。
何をやってもダメでしたから、世の中、特にお金持ちや恵まれた人達に対する劣等感や僻みがありました。
と同時にいつも落ち込んでいました。
「なんで僕だけがこんなに頭が悪くて何やっても、ダメなんだろう! まったく不公平だ。こんなに一生懸命生きているのに……」
人生の目的などまったく見えていませんでした。生きていくので無我夢中だったのです。
でも、そこには頑張れないのに、世の中を非難している卑怯な自分がいました。
そのリーダーの言葉で開眼した私は、それからというもの、徹底して人のために生きることにしました。悩んでいる人がいたら相談に乗り、いっしょに同苦し、必死になって激励しまくりました。
「僕も頑張るから、あなたも頑張ってよ! いっしょに弱き自己に勝とう! また、落ち込んだり苦しくなったら、呼んでよ! いつでも飛んでくるからさー」
悩んでいた相手がどんどん立ち直って頑張っていく姿が見ると、いつしか涙が出るくらい嬉しくなっていっている自分がそこにはいました。そんなこと、自己中心的だった昔の私には、絶対にあり得ないのです。
「ああー 生まれてきて、そして嫌なこともいっぱいあったけで、生きてて良かった! 彼がまた元気になって頑張るようになってくれた! 僕にも生きている価値があったんだ! もっと頑張って生きよう! 悩める友のために……」
人生の目的は、自分も周りの人も幸せになることですが、そのためには、人と出会わなければなりません。それも友人となれるいい出会いを。
それが不思議なのです。人のために生きていると、どんな出会いもいい出会いになるのです。きっと相手のために、励まして生きている姿勢が、相手にもすぐに伝わるのでしょうね。