私の四半世紀近くの仕事経験から、100%自信を持って言えることがあります。実は、100%自信を持って言えることなどそうはないのですが。
それは、一日一日完結できる仕事をしていない職種(例えば、マスコミや芸術関係など)以外で、身のまわりの整理整頓ができていない人は、間違いなく仕事のできない人です。
これは、今まで様々な人を見てきて、外したことはありません。
ですから、あなたのまわりで整理整頓できない人をできるだけ多く探してみて下さい。じっくり観察してみて下さい。
私の言っていることが、100%間違っていないことに気づくでしょう。
そんな経験から得た仕事能力を判断する基準を使って、私は退社する時たまに、社員一人ひとりの机から始まって、彼らの身の回りを遠くからざっくり見渡します。
仕事のできない社員はいつまで経っても、身のまわりの整理整頓ができないのです。それも、近くでそんな乱れた環境で仕事をしなければならないという点において、大変迷惑をかけているまわり人々から何度注意されても、です。
それでは、身のまわりを整理整頓できない人は、なぜ仕事ができないのでしょう? また、逆に仕事ができる人は、なぜ整理整頓もできるのでしょう?
答えはきわめて簡単で、理にかなっているのです。
身のまわりを整理整頓できていないということは、資料・書類・頂いた名刺などもきちっとファイルされていないのです。つまり、貰いっぱなし、出しっぱなし、ほったらかしなのです。
そうすると、いざ集中して仕事をしようとしても、あれがない、これがないということで、探すのにエネルギーと時間をかけてしますのです。大事な書類であればあるほど、見つかるまで探さなければなりません。見つからないと仕事を始められないからです。
驚きですが、どの仕事において同じことの繰り返しなのです。なんで非効率なのでしょう!
そうするととんでもない時間を使うわけです。その探す過程の中で、必死に探していますから、それ以外の仕事に関する重要な資料や書類も出しては整理せずに置き、順序もめちゃくちゃにしてしまうのです。
ですから、今度は、その資料や書類が必要になった時、また探しまくるのです。
こんなことを毎日、場合によっては、毎時間やっているのです。つまり、仕事をしている時間より、資料や書類を探している時間の方が長いのです。悪循環そのものです。
こんなことをしていて、仕事ができる訳がありません。
これでよく理解されたと思いますが、仕事ができるようになるためには、まず基本中の基本である、身のまわりの整理整頓を徹底させる必要があるのです。
私は勤めていた際、仕事そのものは決してできた覚えはありません。が、上司が整理整頓については特に厳しかったこともあり、毎日退社時には、他人より徹底して整理整頓をやりました。
ですから、その上司のお陰で、社会人に成り立てより整理整頓の癖をつけさせて頂いたため、いつでもどこでも整理整頓できるようになりました。
「私はどんなに話が上手でも、頭がよくても、身のまわりの整理整頓ができないやつは、仕事ができるようにならないから、絶対に信用しないし、部下としていらない! もし、君が整理整頓することが苦手だったら、その悪い習性をすぐに直すか、直せないのならさっさとうちの会社から辞めてくれ!」
新卒で入った国際会計・経営コンサルティング会社のニューヨーク本社で、初日にいきなりアメリカ人上司に言われました。
確かに彼の事務所は、「凄い!」と叫びたくなるくらい見事に綺麗に整理整頓されていました。仕事で大作業をした直後を含めていつもなのです。
「心の乱れは、服装の乱れ、身のまわりの乱れ! 仕事で心を集中させたかったら、身のまわりを綺麗にしなさい!」
彼の口癖でした。
その厳しい上司のお陰で、資料や書類の正確かつ的確なファイリングも徹底させられました。いきなり顧客から電話がかかってきて、仕事上の細かい質問をされても、瞬時に関連資料や書類をファイルから出せるので、即答できるようになりました。
ですから、上司に本当に感謝しています。
彼のお陰で、突然の仕事のニーズに対しても、迅速に対応できるようになったからです。これは、普段より整理整頓しているからこそなせる技なのです。
ちなみに、プロフェッショナルと言われる職業に就いている人なら、誰でもそうしています。できない人は、すぐにそうできるようにするか、プロフェッショナルの仕事に向いていないのです。
ただ、整理整頓という、そんな基本的なこともできない人は、どんな仕事もできない人です。仕事において目標を達成させられる人になりたかったら、習性とは性格などを言い訳にしていないで、何が何でも克服して整理整頓できる人になるしかありません。
何事も、腹を決めて全力でやり抜けばできますから。
整理整頓のやり方については、上手くやっている人達の方法を参考にして、自分なりのやりやすい方法を見つけ出して下さい。他人の方法をそっくりそのまま真似して使うより、自分なりに合った方法を、試行錯誤で繰り返しながら工夫し作り出し採用した方が、長続きします。