インテル、オラクル、アップル・コンピュータ、マイクロソフト、デル・コンピュータ、ヤフー、グーグル等々。米国で急成長したベンチャー企業が、最初の資金集めに大変苦労していたのをご存知だろうか。
それでも、まず起業できたのは、今までの日本のように最低資本金制度のようなものがなかったので、とりあえずやってみたからだ。
日本は、つい最近まで、株式会社は1000万円、有限会社は300万円の資本金がなければ、設立できなかった。だから、事業そのものもスタートできなかったのだ。
なぜ、1000万円であり、300万円なのか? 日米アジアで1000社以上の起業支援をしてきた専門コンサルタントとして、誰がどういう根拠でその額を決めたのか、不思議でしょうがない。
その額にまったく意味がない。起業家虐としてしか、考えようがない。もっと早く廃止すべきだった。
この妙な資本金制度が今日本でもようやく緩和され始めた。
極端なケースで、資本金1円でも株式会社が創れ、事業が始められる。実はあまりその社会的影響の大きさに気がついていない人は、専門家を含め多くないようだ。
米国に20年以上いて、同じような制度を見てきた。その経験から確実に言えることがある。
つまり、この「1円起業」制度よって今の大企業は、脅かされることになる。と言うのは、小資本で簡単にできた企業でも、ビジネスモデルによっては、あっと言う間に、大きくなり、「超」高収益・高利益率企業になりうるのだ。
私も、オンランプという米国企業を創業から支援した時、それを目の当たりにした。
それこそ、会社をクビになった無一文の青年が、ゼロから自分の会社を立ち上げ、3年間で700億円の売上と150億円の純利益を出すまでに至った。
もし、創業時に日本のように最低1000万円資本金制度があったなら、オンランプは間違いなく存在できなかっただろう。
オンランプは、引き続き急成長を続け、あっと言う間に大企業を脅かす存在となった。従って、全米中の大企業から、オンランプを買いたいとのオファー、つまり買収提案が、沢山あった。結局、創業者は会社を売却して、700億円近いキャピタル・ゲインを手にしたのだ。
資本金制度の緩和から、やがて日本でも同じようなことが起こると、私は予言しておきたい。
米国でお金がない若者が、起業する時、通常どうやって会社設立の資金を集めるのか、ご存知だろうか?
実は、個人のクレジットカードをできるだけ多く作り、その各カードから最大利用可能額、例えば、50万円ずつをキャッシュとして引き出すのだ。もし、あなたが、カードを10個作れたとしたら、合計500万円のキャッシュが引き出せることになる。
要するに、ベンチャー立国である米国でも、起業する時、ほとんどの創業者達はお金がなく、四苦八苦して小額の資金を集めて、事業をスタートしているのだ。それでも、その中から、やがて既存の大企業をも脅かす世界的な企業へと短期間で成長していく。
「ベンチャーラッシュ時代」は凄い時代だと言わざるを得ない。ただし、大企業にとっては、長年かけて築き上げてきたものが、一瞬にしてベンチャーに食われるという恐ろしい時代とも言えそうだ。