先日、ある大企業で、「超」スピード出世している人に、出世している理由を聞いてみました。そしたら意外な答えが返ってきました。

「語学ができれば出世し易くなります。私の場合は英語ですが、英語そのものができるからではなく、英語ができるようになるまでに、色々努力・工夫・修行したからだと思います。つまり、英語を習得することを通じて、異国の文化、歴史、教育制度、主な宗教、考え方、価値観、風土、商慣習などを徹底的に学びました。そうでないと、結局それらが言語や国を形成してきたわけですから、英語そのものが理解できませんし、ある程度で伸び悩むからです。だから、出世するには、語学を通じて、異文化を学ぶべきです。そうすると、リーダーになるために必要な融通性、対応能力、他人の違う価値観への理解力が身につく思います。」

確かに、様々な会社や組織に対してコンサルティングをしてきて、語学が本当にできる人は、人間的にも器が大きく、融通性もあり、他人や他の組織を理解しようと、素直に努力しています。ですから、リーダーとしての資質を、異文化を学んできたことで身につけているため、出世し易くなります。

 異文化では、日本では「あたりまえ」や「常識」と判断されることでも、なかなか「あたりまえ」や「常識」として通らないのです。返って、日本での「あたりまえ」や「常識」が、その文化では、「考えられないこと」や「非常識」になってしまいます。

 これから、どんどん国際化が進みます。帰国子女や外国人従業員・投資家、また国際取引が増える中、語学、特に英語ができないと、出世上大きなハンディキャップになります。語学以上に、国際的なセンスで仕事ができない人は、間違いなく出世争いから外れていきます。

今からでも遅くないので、ぜひ語学を通じて異文化に接し学んでいきましょう!

私も高校3年生の夏休みに、米国でホームスティを1ヶ月経験し、初めて異文化に接しました。世の中には色々な考え方や価値観があるのに、驚くと共に、自分の考え方の狭さ、人間としての器の小ささを痛感した次第です。

 当時、年齢・性別・人種・出身国の違いを乗り越え、同じ目的に向かって協力し合うことの凄さを目の当たりにしました。今、正にビジネスの世界がそうなってきています。