「あれ? 頼んだことと違うじゃないか! ○○君どうなっているんだ?」

 「は? 課長がおっしゃったようにしたのですが?」

 「そんな指示出していないよ! XXXXするようには頼んだけど、これじゃあないよ!」

 「でも、確かに課長はそうおっしゃいましたけど・・・・・・」

 「非常に大事なことだから、間違わないよう念を押して頼んだはずだぞ! ○○君、勘弁してくれよ! どうして間違えを素直に認めて謝らないのだ?」

 職場でこんな会話聞いたことありませんか? 私は、顧問先でよく出くわします。  

 最近反省しない人が増えてきているようです。反省しないどころか、ミスしたり間違えても、自分を正当化し、他人のせいにしたりする人が多くなってきているのではないでしょうか。家庭や学校で、道徳や倫理をあまり教えなくなったからでしょうか?

 言い訳をすれば、その時はそれで誤魔化したり面子が立つかも知れません。しかし、ミスや間違えを素直に受け入れ、反省しない人は、時間の問題で他人にわかるものです。そして、誰も本音で話したり、付き合わなくなります。

 不思議なもので、反省しない人ほど、自分を正当化するのが上手く、人の評論や批判をすることが見事です。黙って聞いていると、理論的に堂々と主張するので、政治家や評論家のスピーチのようです。でも、その言動から「傲慢」さは伝わってきます。例え頭がよくて話が上手でも、また一時的に人を騙せても、すぐに、そのずるさが相手にバレてしまいます。悲劇は、本人が気付かないのです。

上司を含めて職場のまわりの人は、反省しない人であることがわかるや否や、その人を「危険人物」とみます。ですから、出世どころではありません。下手をすると左遷させられます。反省しない人は、逃げ口上や理屈付けが上手いので、実は頭のいい人に多いのです。

また、同僚や部下に平気で「ここが間違っているから、直した方がいい!」と、嫌がる相手が認めるまで個人攻撃をし続けます。さも自分は完璧な言動をしているかのように振る舞う人です。こういう人に限って、我がままで傲慢、かつ自分に甘いのです。

「出世できる人=謙虚に反省できる人」であることを肝に銘じて言動したいものです。