高度経済成長期やバブル経済期では、若手・女性・シニア・外国人を重視し積極的に活用する会社は、あまり多くはありませんでした。しかし、今は違ってきています。経営やビジネスにおける成功のルールは大きく変わりました。

 若手のバイタリティーと変化への順応性、女性のきめの細かさと優れた感性、シニアの豊富な人生経験と守備力、外国人の大胆さと合理性とスピーディーさ等々、それぞれの良さを出してもらえれば、会社もバランスよくなり、成長も早まります。

 今急成長している会社は例外なく、若手・女性・シニア・外国人を非常に活用しています。特にベンチャー企業は、少ない人数ですので、社員一人ひとりが大事な戦力です。大企業と違って、一人たりとも遊ばせておいたり、できないままにしておくわけにはいきません。欧米のベンチャー企業は社員の戦力化を徹底しています。ですので、日本のベンチャーより圧倒的に短期で急成長する企業が多いのです。

 確かに最近伸びている会社の共通点の一つは、明らかに若手・女性・シニア・外国人を上手く取り入れ、適所に配置しています。その代表的なベンチャー企業が、楽天、ライブドア、サイバーエージェント、イー・アクセス、USEN、ソフトバンク、新生銀行、東京スター銀行、ソフトブレーン、ワタミなどです。

 会社が急成長するためには、同業他社より抜きに出ているものがないと難しいでしょう。勿論、ビジネスのコアであるサービス・商品・システム・技術における優位性はないと話しになりません。しかし、その優位性を作り出すために斬新なアイディアを考え出し、具現化してくれるのが社員です。特に、多様化している市場では、過去の企業経営で重視されてこなかった若手・女性・シニア・外国人が戦力になります。

 ただ、若手・女性・シニア・外国人を選ぶ際に最も気をつけるべきポイントは、素直かつ誠実であること、勉強家であること、そして、下手でもいいので対話を大切にすることです。これらはベンチャー企業で上手くやっていくための必要条件でもあります。