「人脈経営」と聞いて、何のことかわからない人が多いと思います。一言で言えば、人脈を使って様々な方からの助言や支援を得ながら企業経営をしていくことです。例え凄い能力を持った社長でも、一人ができることというのは限られています。自分の得意な分野でなければ、「餅は餅屋」で、その分野を知っている人や得意な人に任せた方がいいのです。苦手な人が行うより、スピーディーかつ的確で成果も出やすいのです。
会社を成長させられるかどうかは、起業家が「人脈経営」ができるかどうかにもかかっています。要するに、人的ネットワークをフル活用し組織的に経営ができるか否かなのです。成功した起業家で他人の力を借りず、自分一人で会社を大きくさせたと言える人がいますか? 20年以上起業家を支援してきて、そんな人に会ったことないです。まわりの多くの人が、リーダーとして、人間としてのその起業家のために、心から心配して助言し、支援してくれたからこそ会社も育ったのです。これぞ「人脈経営」です。
私の知る中で、「人脈経営」で知られた起業家に、米国大手不動産会社、トラメル・クロウ・アンド・カンパニー創業者のトラメル・クロウ氏がいます。彼は、私の顧問先でしたので、どれだけ苦労して人脈を作りあげ、経営に生かしてきたかをよく語ってくれました。マイクロソフトのビル・ゲイツ会長とウォルマート創業者の故サム・ウォルトン氏が富豪になる前に、クロウ氏は全米一の大富豪となり、不動産王にもなりました。彼が言うにはそれも、「人脈経営」のお陰なのだそうです。クロウ氏は、経済的に恵まれなかったため、夜間大学で会計を学び、CPA(公認会計士)となってから立身出世した苦労人です。
クロウ氏の「人脈」経営は、突出したものがありました。会社がまだ小さい頃より、「フォーチュン500(米国大手企業500社)」に選ばれる大企業の社長から大統領まで、困ったことや悩んでいることがあれば、すぐに電話したり会いに行ったりして相談していました。ですので、創業時から、多くの大企業や金融機関に支援され、何度かあった倒産の危機も、友人達にその都度助けられてきたのです。
あなたは「人脈経営」してますか?