20年以上日米アジアで起業家にアドバイスをしてきて、気づいた大事な経営のポイントがあります。営業会議を毎日、経営会議を毎週、取締役会を毎月きちっと行っていない会社は、徐々に衰退し最後は行き詰る運命にあるということです。

 競争に勝つためには、どんな企業でも毎日徹底して営業しなければなりません。ですので、毎日の営業上の進捗状況やフォローすべきことは、営業関係者が一同に会い、正確に把握するべきでしょう。それによって毎日営業上無駄・無意味なことを排し、営業をチームの一員として効果的効率的に行ってけるようにチェックするのです。営業は個人だけでやるより、チーム、場合によっては会社全体で情報を共有しながら、一致団結して組織的にやった方が成果は出やすくなります。そのためには、毎日の営業会議は欠かせません。

私が米国で勤めていた大手国際会計・経営コンサルティング会社でも毎日早朝に営業会議をやり、お互いチェックし激励し合うことで、チーム・ワークを高め、スピーディーに営業活動ができました。その効果は抜群でした。

 そして、経営上オペレーションのカギになる人、また経営管理で大事だと思われる部署の代表を入れた経営会議を最低週一回はやるべきです。もっと大事なのは、そこで誰がいつまでに何をするかという「行動計画」を立てて、毎週その達成度を確認し合うことです。

 更に、例え小さいベンチャー企業であっても、一度外部の人に株主になってもらったら、取締役の義務として正式な取締役会を毎月しっかりやらなければなりません。真剣に会社経営をしていれば、取締役会で提案し議論しなければならないことや承認されなければならないことは、毎月必ず出てきます。また、毎月前月の試算表を全取締役・執行役員でレビューし、会社の財務状況を正確に把握した上で、必要であれば、資金繰りなどを検討しなければなりません。

 営業会議、経営会議、取締役会をきちっとしなかった会社は、必ず破綻します。取締役、監査役、執行役員は、特に心して徹底的に実行していきましょう!