会社設立において、株主が決まった後、株主総会で取締役を選任しなければなりません。通常3人以上選びます。その3人の取締役の中から会社経営における最高責任者である代表取締役を選びます。会社の成長の観点から取締役にすべき人、すべきでない人がいます。

 まず、取締役にすべき人は、その人が取締役になったら、会社の評価が上がる人です。例えば、実質的に会社の経営力や信用力に貢献する人です。あなたが代表取締役になるのであれば、あなたのことをよく理解し、やることを賛同・応援してくれる人です。

初めての起業であれば、会社の将来もわかりませんから、取り敢えず家族・親戚や友人に取締役になってもらうべきです。ポイントは、代表であるあなたにとって、また会社にとって、その人が取締役であることで、会社の経営上助かる人です。

私の場合、過去いくつかの会社を経営してきましたが、いつも取締役として選んだ人は、会社が潰れて迷惑をかけてもいいかどうか、また会社に最も貢献してくれるかどうかを基準に選びました。ですから、最初はやはり家族や親しい友人になります。経営が安定してくれば会社が潰れて迷惑をかけることの可能性が低くなってくるので、それなりの有力者、実力者、即戦力になる人に取締役をお願いしたこともありました。しかし、基本的には取締役になってもらう人は、代表としてのあなたと会社への貢献度を最も重視して選ぶべきです。

逆に取締役にすべきでない人は、あなたの経営の邪魔をする存在になり得る人です。誤解してほしくないのは、あなたがやろうとすることを反対する人のことではなく、本当にあなたや会社のことを思って言動しているのではない人です。時にはあなたや会社を守ろうとして、代表であるあなたに真っ向から反対する人は、あなたや会社にとって本当に必要な人で、取締役にすべき人でもあります。

できれば、取締役はお飾りになるような人ではなく、実際にあなたに提言をし、あなたと会社のために、体を張って貢献し守ってくれる人です。分かり易いのは、会社のために稼いでくれる人は人間的に問題ない限り取締役にすべきでしょう。