死都日本 (講談社文庫)/講談社

¥940
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とあるきっかけで、興味を持って読み始めました。
文庫本で600ページを越える長編、読むのにはそれなりに時間がかかりました(^^;。
この、霧島火山…いや加久藤火山の破局的噴火、読んでいてどうしても、箱根山を連想しないわけにはいきませんでした。
長年にわたって活動を続けていないのも同じ、山体崩壊を伴うような破局的噴火で大きな外輪山とカルデラが形成されるのも同じ…。
(※箱根火山は3000年前に活動し、駒ヶ岳・大涌谷・芦ノ湖を形成し今の形態になりました。)
この小説で想定されている噴火は相当大規模なものですが、実際過去にはこのレベルの噴火が起こった、とされています。
南九州での噴火で日本、いや世界中にこれだけの影響が出ようものなら、もし箱根山が噴火したら…と思うと、背筋が凍る思いです。
最近は東北地方太平洋沖地震の影響か、富士山の噴火が懸念されていますが、現在の関東平野を形成したのは、富士山の噴火と共に、箱根山の噴火による影響もかなり多いようです。
(それ以上に、八甲田山や蔵王山、吾妻山など東北地方のいくつかの山では、直接ではないにしろ噴火に関連しそうな兆候が出ているようです。http://www.jma.go.jp/jma/press/1306/18a/yochiren130618-2.pdf ←PDFファイル)
さて、これはあくまでも小説ではありますが、作者の石黒耀さんは医師でありながら、幼少の頃から火山に興味をお持ちになっていたようで、かなり詳しい描写がなされ、2005年には日本地質学会からも表彰を受けられているような内容です。
噴火、それに関連する地震の描写はまさにリアリティにあふれていて、読んだあとにリアルの部分とバーチャルな部分が混同してしまうこともありました。
鹿児島には遠縁ではありますが親戚もあり、知人もあり、そういう方々の安否さえ心配に…。
最後の方では、末期的な日本列島、日本政府、日本人がこれからどういう道を辿るべきなのか、という首相の演説がありますが、それはまさに石黒さんが一番訴えたかったポイントでしょうし、いろいろと考えさせられてしまう部分でもありました。
人間には、自然はコントロールできない。
共存していくには、今の方法ではいけない…
これだけの大規模災害になれば、確かに一からやり直す、いいチャンスになるでしょうね。
実際には難しくとも、こういう心がけを世界の全市民が持てば、地球とは長く付き合える、そう思いました。

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とあるきっかけで、興味を持って読み始めました。
文庫本で600ページを越える長編、読むのにはそれなりに時間がかかりました(^^;。
この、霧島火山…いや加久藤火山の破局的噴火、読んでいてどうしても、箱根山を連想しないわけにはいきませんでした。
長年にわたって活動を続けていないのも同じ、山体崩壊を伴うような破局的噴火で大きな外輪山とカルデラが形成されるのも同じ…。
(※箱根火山は3000年前に活動し、駒ヶ岳・大涌谷・芦ノ湖を形成し今の形態になりました。)
この小説で想定されている噴火は相当大規模なものですが、実際過去にはこのレベルの噴火が起こった、とされています。
南九州での噴火で日本、いや世界中にこれだけの影響が出ようものなら、もし箱根山が噴火したら…と思うと、背筋が凍る思いです。
最近は東北地方太平洋沖地震の影響か、富士山の噴火が懸念されていますが、現在の関東平野を形成したのは、富士山の噴火と共に、箱根山の噴火による影響もかなり多いようです。
(それ以上に、八甲田山や蔵王山、吾妻山など東北地方のいくつかの山では、直接ではないにしろ噴火に関連しそうな兆候が出ているようです。http://www.jma.go.jp/jma/press/1306/18a/yochiren130618-2.pdf ←PDFファイル)
さて、これはあくまでも小説ではありますが、作者の石黒耀さんは医師でありながら、幼少の頃から火山に興味をお持ちになっていたようで、かなり詳しい描写がなされ、2005年には日本地質学会からも表彰を受けられているような内容です。
噴火、それに関連する地震の描写はまさにリアリティにあふれていて、読んだあとにリアルの部分とバーチャルな部分が混同してしまうこともありました。
鹿児島には遠縁ではありますが親戚もあり、知人もあり、そういう方々の安否さえ心配に…。
最後の方では、末期的な日本列島、日本政府、日本人がこれからどういう道を辿るべきなのか、という首相の演説がありますが、それはまさに石黒さんが一番訴えたかったポイントでしょうし、いろいろと考えさせられてしまう部分でもありました。
人間には、自然はコントロールできない。
共存していくには、今の方法ではいけない…
これだけの大規模災害になれば、確かに一からやり直す、いいチャンスになるでしょうね。
実際には難しくとも、こういう心がけを世界の全市民が持てば、地球とは長く付き合える、そう思いました。