中東、アラビア半島の石油で潤う絶対君主制の国。
サウード家のアラビアの意味であり、中央部にある首都リヤドのあるナジュドを本拠地に1744年に建国した国が基となり、オスマン朝の衰退と混乱に乗じて武力で領土を拡大して成立させた国です。
オスマン帝国(実質はエジプト)、ジャバル・シャンマル王国(1921年滅亡)と2度も滅ぼされながら、1902年にリヤドを奪還に成功後は順調に勢力を拡大させました。ナジュドを制圧した後、1925年に半島西海岸のハシミテ家のヒジャーズを滅ぼし、イギリスの承認を得て1927年『ヒジャーズ及びナジュド王国』、後1932年に『サウジアラビア王国』として統一国家を成立させました。
その後もクウェートやイエメンにも勢力を伸ばすべく戦いを仕掛けています。
コインは、最初ヒジャーズの通貨制度を踏襲して、1928年1リアル=22キルシュ(オスマンクルシュ)、10リアル=1ポンドで導入され、その後1935年に1インドルピーと同規格で1リアル銀貨が作られ流通、1953年までは紙幣が発行されない国でした。
元々マリアテレジアテーラー、インドルピー、オスマンクルシュ等各種の通貨が混用された地域で、両替をめぐる混乱が続いたようですが、次第に通貨として統制が取れて行ったようです。
文字ばかりのコインばかりですが、デザイン化された文字そのものが美しく好みです。
☆ヒジャーズ及びナジュド
※1/4キルシュ白銅貨 AH1346年
※1/2キルシュ白銅貨 AH1348年
※1/4リアル銀貨 AH1346年 Ag.917 6.05g
※1リアル銀貨 AH1346年Ag.917 24.1g
☆サウジアラビア
※1キルシュ白銅貨 AH1356年ギザ淵
※4キルシュ白銅貨 AH1378年
※1/4リアル銀貨 AH1354年
※1/2リアル銀貨 AH1354年 ※1リアル銀貨 AH1370年
※100ハララ(1リアル)白銅貨 AH1396年