古代メソポタミア文明の栄えた地で、たくさんの王朝が興亡した地ですが、近世はオスマンの支配を受け、第一次大戦後イギリスの委任統治の後1932年ハーシム家の王国として独立しています。
初代ファイサル1世はシリアの王として独立を図りますが、英仏露のオスマン解体後の秘密協定によりフランスに破れた後、イギリスによりイラクの王に迎えられています。
1958年クーデターにより王制は廃止され共和国となりますが、その後も政変を繰り返しています。
王国時代は国王肖像、革命後は星と小麦の紋章、バアス党政権以降はナツメヤシが描かれるデザインに一新にされています。
通貨ディナールは当初1ポンドと等価で導入され、石油資源が豊富な事もあり湾岸戦争までは安定した通貨でしたが、その後は混乱が続いているようです。
☆イラク王国
※1フィルス青銅貨 1938年 ガージー1世
※4フィルス白銅貨 1953年 ファイサル2世
※10フィルス ニッケル貨 1933年 ファイサル1世
※20フィルス銀貨 1938年 ガージー1世 Ag.500 3.6g
※50フィルス銀貨 1931年 ファイサル1世 Ag.500 9g
※100フィルス銀貨 1953年 ファイサル2世 Ag.900 10g
※200フィルス(1リアル)銀貨 1932年 ファイサル1世 Ag.500 20g
☆共和国
※10フィルス白銅貨 1959年 1958年革命記念
※100フィルス銀貨 1959年 Ag.500 10g
☆第2共和制(バアス党政権)以降
※5フィルス白銅貨 1967年
※250フィルス ニッケル貨 1970年 FAO
※1ディナール銀貨 1972年 中央銀行25年記念 Ag.500 31g