1602年設立したオランダ東インド会社(VOC)は、この地域の沿岸に進出し胡椒等の交易で利益を上げていましたが、次第に内陸部の商品作物に手を広げ植民地化を進めました。ナポレオン戦争の混乱で1799年VOC解散後はオランダ本国の手で20世紀頭頃までに植民地化が完成し、現在のインドネシア全体を支配下に置きました。民族自立の動きが活発化する中、太平洋戦争での日本占領は独立の機運を高め、スカルノによる独立宣言が1945年8月17日に行われ、その後の長い独立戦争の末1949年に完全独立を達成しています。
通貨はギルダーからルピアに変更されましたが、植民地時代でもアラビア文字、ジャワ文字表記ではルピアと表示されており、そう呼ばれていたと思われます。オランダ領時代のコインの表面と裏面で全く違うデザインで、イメージが全く異なる特徴があります。
独立後は国語であるインドネシア語表記はアルファベット表記となり、地域の動植物や伝説の神鳥ガルーダを国章に取り入れた紋章の入ったコインが多く造られています。
交換レートは、独立後切り下げが続き、1965年に1/1000デノミを実施しましたが安定せず、政治的経済的に安定してきた1971年~78年は415Rp415=1米$となり、貨幣の発行が再開しています。
その後はまたインフレが進行しているようです。
☆VOC 東インド会社
※オランダ東インド会社VOC1DUIT銅貨 1792年 ヘルダーランド
☆オランダ領東インド
※1セント青銅貨 1942年 P
※2・1/2セント青銅貨 1920年
※5セント白銅貨 1922年
※1/4ギルダー銀貨 1941年P フィラデルフィア製
☆インドネシア共和国
※5センアルミニウム貨 1954年
※25センアルミニウム貨 1957年
※50セン白銅貨 1952年 蘭ユトレヒト ミント
ディポヌゴロ肖像 ジョクジャカルタの王子でジャワ戦争でオランダに抵抗した指導者
※5ルピアアルミニウム貨 1970年 オウチュウ
※50ルピ白銅貨 1971年 インドネシア版極楽鳥
※100ルピア白銅貨 1978年 FAO植林 伝説上の生命の樹/西スマトラの伝統的大きな家