仏領西アフリカは19世紀末のフランスの植民地政策により成立し、1960年の各国独立まで存在していました。現在の国名では、モーリタニア、セネガル、マリ、ギニア、コートジボアール、ニジェール、ブルキナファソ、ベナンの8ヵ国に渡る地域で、通貨はCFAフランが使われました。(トーゴは下記参照)
西アフリカCFAフランは独立後、ギニアを除き西アフリカ共同通貨として流通し、フラン経済圏に組み込まれたレートは現在、ユーロとの固定相場で発行されています。
旧ドイツ領からフランス領になったトーゴは、名目上は国連委任統治領(後に信託統治領)で1956年まで独自硬貨を発行していましたが、以降西アフリカCFAフランに統一されました。
仏領最後の1957年銘コインには、フランス領西アフリカ・トーゴの表記で製造されています。
1948年当時のレートは2CFAフラン=1仏フランで、1994年に100CFAフラン=1仏新フランに切り下げされ現在に至ります。
尚1958年独立のギニアは共同体に参加せず(ギニアフラン)、マリは1962年離脱しマリフラン(1984年に復帰)、モーリタニアは1973年に離脱しウギアを採用しています。
前にも書きましたが、この地域のコインは赤道アフリカ諸国等と共通デザインが多く、国名表記をよく見ないと誤って認識されがちな地域です。
特徴的なノコギリエイのデザインは、かつてこの地で流通した砂金を測る為に使われた装飾された分銅のようなもの(gold weight)です。
多種多様なgold weightが作られ財産の一つともなったようですが、この魚は地域で多産、繁栄を象徴する生物で採用されたようです、。
☆仏領西アフリカ
※2フランアルミニウム貨 1948年
※5フランアルミ青銅貨 1956年
※25フランアルミ青銅貨 1956年
☆仏領西アフリカ・トーゴ
※10フランアルミ青銅貨 1957年
※25フランアルミ青銅貨 1957年
☆西アフリカ諸国銀行
※25フランアルミ青銅貨 1972年
※50フラン白銅貨 1972年
※100フランニッケル貨 1969年
2,021/03/17写真拡大