☆逮捕から告訴、告訴から刑事訴訟へと連鎖的に意識がずれ込んでいくが、読み手は根拠のない納得を容認してしまう。
そして自分は無罪だという感情でこんなさわぎをひき起こさないでほしい。
※騒ぎ/Larm→非常警報
「ベルを鳴らしましたね」
「だれかがヨーゼフ・Kを中傷したに違いなかった。なぜなら、なにもわるいことをした覚えがないのにある朝たいほされたからである。」
※ベルが鳴る/gelautet、この行為こそ『審判』では「死」の合図なのである
それから一般にしゃべるさいにはもっと控え目にすることですね。
※控え目/zuruckhalten→zuruck/遡って
《それから一般にしゃべるさいにはもっと(過去に)遡って考えることですね。
しかも逮捕の理由や霊場の出どころについては何ひとつ聞きだせずに?
※何も ̄でない・nichts・無価値、無、空
逮捕/Verhaftung→Verfalltag/満期日、(人生の満期日は死)
聞く/erfuhr(foren)→fahren/死ぬ
《しかも、死の理由や死の命令については全く無意味なのではないか。
彼は一種の興奮状態におちいって、これはだれにも妨げられずに、行ったり来たりし出し、カフスをおしこんだでみたり、髪の毛をなで付けてみたりして、三人の男たちのそばを通ったときは、「まったく無意味なことだ」と言ってみたりした。
※一種の/gewisse→gewissen/良心
興奮/Aufregung→Auflegung/負わせる
カフス/Manschetten→Menschentun/人類
撫でつける/Strich→Streich/打撃、行動
髪の毛/Haar→Hader/浮浪人
《彼は良心の呵責を負って、これはだれにも妨げられずに行ったり来たりし出し人類の(歴史を)無理に遡って浮浪人(ユダ?9の行動で騒ぎが起こるかもしれないと気遣ったりして、三人の男たち(三位一体)のそばを通ったときは「まったく無意味なことだ」、と言ってみたりした。
「検事のハステラーはぼくの友人です」
◎ハステラー/HastererはHadesではないか。死者の住む冥界の王様であるハーデス。
「しかしそれにどんな意味があるのか、わたしにはわかりかねますがね。なにか個人的な事柄で彼と話さなければならぬということですか?」
◎ハーデスなんて伝説、神話への揶揄。