宿の子の寝そべる秋の積木かな

 

 宿・・・任意の場所である。出入り自由の空間(部屋、室内)

 子はやがて大きく成長を予測される存在であり(生涯という)時間を有している。

 寝そべるは平、水平。(やがては立ちあがること必至)

 秋には、困難かつ厳しい冬そして青春の輝き夏の旺盛を先に待つ繰り返されるべきひと時の至福がある。

 積木は垂直に呼吸と努力(知覚)で立ち上げるもの。緊張感を前提に絶対の均衡が必須。(平等/平和にも強い意志が必要だと気づかされる)

 

 これらの条件(任意の点、水平、垂直)は空間、世界を彷彿とさせる。

 任意、どこというのでなく誰というのでもない。それぞれの子の将来、未来への期待。秋の清々しい空気の下、寝そべって(危機感のない状態)の積木は倒壊を免れないが、何も知らない子(子供)は経験を積み重ね、やがてそれぞれの世界を作っていく。

 

 宿の子は、宿の子供や宿に宿泊している客の子供、世界中のすべてを含めた子供であり、未来を内に秘めた子等である。彼らにむけての眼差しには、透徹、静観した作家の想い(不可欠の均衡、平和)が読み取れる。