『第4章・フロラインビュルストナーの女友達』

 

いろんなやり方で彼女に近づこうと試みたが、いつも巧みに逃げられて

※Kは太陽であれば逃げられるというよりおとめ座(星)は見えなくなってしまう。

 

女中が通りがかってだれもいないと思って部屋のドアをしめてしまうと、しばらくして彼は立ちあがってそれをまたあけた。

※女中/Dienst(雲、霧、煙などでは?)→Dunst/蒸気、霧、煙

 《霧がドアを閉めると、K(太陽)がまたそれをあけてしまう》

 

そのなかで彼はどんな償いにも応じる用意があると言った。

※償い/Genugung・entgelten→entgottern/神聖を剥奪する

《そのなかで彼は「どんな神聖も剥奪して見せる、あなたの処女受胎の話に関して」と言った》

 

☆グルーバッハ夫人のビュルストナー嬢に対する疑い「今月になってわたしはもう二度も、ずっと離れた通りで、そのたんびに彼女が違う男といっしょなのを見かけました」というもの、つまり母になる条件の憶測である。

 ビュルストナー嬢の怒りというのは「あなたの提案のなかにわたしにたいするどんなひどい侮辱がふくまれているか、あなたが気づいていないということ。つまり母になる条件としてかけている『父』をわたし(K)だと言ってもかまわないなどという、とんでもない申し出(提案)

 Kは聖母(ビュルストナー)に被せられた神聖をはぎ取る(償い)の用意があると言ったのである。

 

決してそちらの定める限界は踏みこえないと約束した。

※限界/Grenzen→Glanzen/輝き、光輝

《決して天空の厳正なる真理を踏みこえないと約束した 決して(おとめ座の)耀きを奪わないと約束した》

 

とくに、あらかじめ彼女と相談しないことにはグルーバッハさんにも何とも言いようがないのだから※ここでいう(彼女)とはモンタークさんではないか。

《あらかじめあなたの部分がいっしょになって完成するよう協議することなしに(月食)の誘因となることはできないのだから、話し合って可能性を尊厳あるものにと頼んだ。(月食は暗示されたものとして)

 

彼女からの合図

彼のたのみが充たされる見込みを与えてくれる合図

※合図/Zeichen→前兆、証拠 「星座」

 

そのかわりに日曜日には、これ以上はっきりしたものはないというしるしがあらわれた

☆彼のふるまいを釈明する、彼のふるまいを証拠立てる(合図とは!)

 彼のふるまいとは(ビュルストナーへのキス→月へのキス/月食における太陽)

合図とは何か/Zeichen→zehren/食いつくす

合図とは「食」、太陽・月・地球が一直線に並ぶ「食」である可能性をKは待っている

 

《モンターク》

虚弱そうな、蒼白い、少しびっこの娘だった

※びっこ/hinken→不完全(正円に欠けるということか)

 Montagは月の暗示

 

これがいままでちゃんと個室に住んでいたのにビュルストナーの部屋にひっ越したのだ

※おとめ座は黄道にあり太陽の通り道、白道にもそれほどはずれないから、月がかかることも

 つまり地球から見て、おとめ座に月がやってきた(重なった)という光景

 

なんどでもまた下着とか小さな敷物とか本とかの忘れ物が見つかるので、わざわざそれをとりにいっては新しい部屋に運んでこなければならないのだ

※下着/Waschestuck→Wasche/洗濯、水惑星、地球の暗示

 stunckは部分、地球の一部というべきは(月)

 敷物/Decken→decke/被い、天上

 本→目に見えない記録のようなもの

 

「なにもわざわざ日曜日に片付けものをしなくてもよさそうなものだ」

※この手厳しい言葉が《許し、あるいは許しの始まり》であるとは?

 片付ける/aufgeraunt→aufgang/出現、(日・月)の出。

モンターク(月)が出現するのである、あることの証明として。グルーバッハ夫人の疑いを解くものであり、Kにたいするビュルストナーの怒りをも解くはずの(ある現象)

 

《許し、あるいは許しの始まり)

※許し/Verzeihung→Verzehrung/食いつくす

《食いつす、あるいは食いつくすことの始まり》→モンターク(月)の出現が(食)の始まりである

 

「片づけものをしているんじゃないんですよ、K差さん」、と彼女は言った、「モンタークさんがビュルストナーさんのところへ移るんでご自分の物を運んでるんです。」

※モンタークさん(月)がビュルストナーさん(おとめ座)のところに重なる

 schafft ihre Sachen hinunber. hinunber/死んで

 hinunbergetragen,hinには向こう、行ってしまう、死んで、などの意味がある。

 

彼女はそれ以上何も言わずに、Kがそれをどう受けとるか、もっと話をしてもさしつかえないかどうかうかがっていた

☆彼女「地球の母なるもの」である。この物語は「父・母・子」の物語に他ならない。男は父なるものであり、女は母なるものであり生命連鎖であればKのみが子なるものではない。

《地球の母なるグルーバッハ夫人は地球をとりまく天界の母なるモンタークさんがあなたの逮捕(死)を聞いて迎えにやって来たのです、そこまで言うべきか否か、Kのようすをうかがっていたのである》