口笛や沈む木に蜊蚪のりてゐし

 

 沈む木、腐って変質し沈み行く木(衰微)の上に、見ると御玉杓子(カエルの子)がのっている。

 死と生(誕生)の不条理。

 隣り合った景色(光景、世界)を見つつ吹く言葉にならない哀愁の口笛である。