この白象はカシオペア坐にかつて現れた星、ティコの新星ではないか。

 

 1572年11月11日の晩、W字のすぐ近くk星の北となりに昼間でも見えるというとんでもない明るさの新星が現れ輝いていたからです。ティコ・ブラーエは「天変の天井に新しい星が現れるとは!私は驚きのあまりしばらくの間自分の目に見える現象を信じてよいのかどうかさえ分からないほどだった(略)この新しい星も出現から3週間たったころになると、だんだん暗くなり、ときどき煌めきの現象をともないながら一年後の1573年12月には5等、翌74年の2月には6等までにおちそして17カ月間にわたって輝き続けたこの新星も1574年3月にはとうとう肉眼ではまったく見えなくなってしまった(『星座ガイドブック』藤井旭著より)

 

 おや(君)川へはいっちゃいけないったら

 

 天の川、カシオペヤ座に生まれ儚くも短い燃焼であったティコの新星を宮沢賢治が物語化し描いた『オツベルと象』である。