(終わりに)
作品がその通りの意味解釈で成立していることは、長く読みつがれていることで承知している。しかし、《二重の風景》《すべて二重の風景を》というフレーズがわたしを捉えて離さずこの疑問から解放されることがありませんでした。
作品の主軸が、理(宇宙の根本原理)としての太陽にあるということ、照(あまねく光が当たる=平等)の平等の元に生かされているという論理により二重の風景が垣間見えてきたのです。
ものはみな
さかだちをせよ
そらはかく
曇りてわれの脳はいためる
この世界
空気の代わりに水よみて
人もゆらゆら泡をはくべく
(『歌稿』より)
(曇脳世界空気代水人泡)はウン・ノウ・セイ・カイ・ク・キ・スイ・ジン・ホウと読んで、薀、納、逝、解、句、鬼、推、腎、法。
《薀(奥義)を納める。
逝(人が死ぬこと)を解(悟る)。
句(言葉)で鬼(死者)を推しはかる。
腎(かなめ)は法(神仏の教え)である。》
