ところがどうもをかしいことはどう云ふわけか平太が行くとどの大工さんも変な顔をして下ばかり向いては盥てなるべく物を言はないやうにしたのです。

☆平太は黄泉の国、死んだ人たちの生前の行いの善悪を監督(感得=悟り)する請負人だから、物の一つも言って生前の隠しておきたい罪科がばれてしまっては大変です。

 大工さんは die(死人)です、大工さんとサンがついているのは西方浄土の太陽になったからであり、斉藤サイトウ/西東、普通は東西というけれど、ここはもう一つの反対側(裏、冥土)だから。

 

 大工さんたちはくるくる廻ったりたったり屈んだりして働くのは大へん愉快さうでしたがどう云ふ訳か横に歩くのがいやさうでした→雨 (略)どう云ふ訳か上下に交通するのがいやさうでした→風。

☆大工さんたちは雨風、もう姿は見えず大気中に留まっている。

 

 斉藤平太は分教場の玄関から教員室に入らうとしましたがどうしてもいけませんでした。それは廊下がなかったからです。(略)どうしても二階に昇れませんでした。

☆廊下→ここには老化はない。 

 梯子(lader)→冥土には(later)その後はない。