80才も近くなると身体の衰えもさることながら地域全体の沈滞も見えてくる。田んぼを宅地化した地域であれば、だいたい同じころ転居し同じように年を重ねている。

 空き家の点在、(ここも)、ここも?

 地主だった人の宅地跡、十数軒もの新しい家から子供の声がする。(ああ、なんて新鮮な笑い声、通学のランドセルも新色!)

 

 お婆ちゃんになったわたし、昔、二階の窓から通りを行く人波を眺めていた老女を思い出す、それが今のわたしである。

 あっという間もあらばこそ、わが身は衰え次世代の若者を異星人のように感じているわたし。

 

 どこにいるのか行方知らずの迷子、何もかも消えていく記憶。知っていることしか知らない頑固な頭になってはいまいか。

 (今、未だ、生きているんだよね)自分に念を押して生きている。Ah・・・。

 

 ん!・・・今日のわたしは新しい!