『チョコレート粉砕機』②

 

 三つのローラーは外側に傾斜しているが、本来、内側に傾斜すべきである。粉砕したものが中心に集約できる構造でなければその目的は達成不可である。

 中心の軸棒が微妙にズレている、加えて台座の猫足の虚弱。回転は奇妙に破壊を余儀なくされるの違いない。

 絶体絶命の装置である『チョコレート粉砕機』の噴飯。

 

 反感、存在、構造(仕組み)に対する抗い。

 当然こうなるべきである、という通念。

 学習された落ち度のない常識の集約をことごとく静かに外している。

 

 作品(画)はすでに破壊されているが、あたかも平然となしうるかの見かけ、見かけは偽装である。瞬時、瞬間、破壊、崩壊を余儀なくされる風袋の作品(画)は、通念、常識への挑戦であり既に意味をなしていないことへの告知である。

 

 写真は『DUCHAM』TASCHENより