『ガラスの鍵』

 

 草木も生えぬ標高の高い連峰の尾根に巨岩石が乗っている。

 違和感ある光景、巨岩石が威風堂々とばかりに位置を占めている。

 

 天辺であれば何処からか飛んできたわけではなく、降臨、降り立ったという感じである。なぜ?どうして?疑問の余地もなく、ただ平然と(在るから在るのである)。

 

 不落の態であるが物理的な条理からは外れており、奇跡の石である。

 まったくの不条理であっても《存在し得ると言えば、即存在し得るのである》

 

 ~し得るという意志、これは精神の領域であり《信奉》である。

 信じることの強さは巨岩石をも山頂に捧げ祭ることが可能になる。物理界の応答ではなく、精神界の応答である。

 物理界≪精神界の時に起こりうる現象である。

 

 写真は『Rene Magritte』カタログより