夏休みほど嬉しいものは無かった。冬休みや春休みも待ち望んだけれど日数の長さは夏休みには及ばない。
何にもしなくていい一日は至福、午前は海へ行き午後はボォーツとして過ごす。何にも考えず誰にも会わずひたすら閉じ籠っている、隠れていたと言った方が当たっているかもしれない。
夏休みの宿題に一言「分かりませんでした」と書いて提出したことがある。叱られもせず、母親だけが心配していたらしい呑気な時代。目立たない子供は教師の目にも無に近い存在だったかもしれない。
戦後すぐの教育は競争させるより遊ぶことを激賞していたかもしれない、少なくとも低学年などには。
現在高齢者真っ盛り、あの夏休みとほぼ似ている。何処へも出かけず、ただぼんやり過ごしている至福。全く子供と同じ状況で365日をほぼ夏休み状態で過ごしている。
♪あ~夏休み♪