『会話術』

 

 刻み込んだ石を組み立て合わせて文字(単語)を構成してる。

 石の破片の大きさから図ると相当な巨大さが想像される、人為では困難、不可能の範疇である。

 

 REVE(夢)と構成された石の集積。

 物理的に有り得ない光景も精神的な夢(空想)による具体的な現出は可能である。

 

 不条理、一言でいえば不条理である。

 存在そのものが合法ではない、有りそうで有り得ない夢(空虚)である。石を刻むまでは可能かもしれない、積み重ねた二段目ぐらいまでは何とか人力で…しかし全体は無理である。人為、現代の技術をしてもこのバランスは肯定できない。

 夢の軽さ(規定できない容量)と設置できない石の構成。

 

 これを以て『会話術』とタイトルする。

 文字(流通する言葉)の不可解なまでの重さは、会話術のレベルに匹敵する。解る人には分かり、共通認識の外の人には通用しないことの虚しさ。この石を積み上げるほどの労力(エネルギー)を以てしても会話術は成立不能である。

 

 この不可解な石の積載、構成は『会話術』の前で狼狽えるしか術がないのである。

 

 写真は『Rene Magritte』カタログより