『オルメイヤーの阿房官』
オレンジのバックに遠近(現実)は無い。無時間ともいえる《ある日ある時》の寓話。
張り巡らした根幹は地中の養分を吸い上げていくに十分である。
しかし、肝心の幹は無惨にも亀裂が入り空洞、寸断されている。要するに無為、徒労、結実すべき実りのない空虚、残骸である。
この画は何を告発しているのか・・・行き渡るまでに張り巡らせた樹の根は当然目を見張る結実(成功)を期待するもの、にもかかわらず土壌無くして根幹を満たすべき養分は断ち切れている様(状況)は得るものが皆無である。
思惑(希望)は欲望の根を張り巡らせただけでは結実しない。足りないものは何だったのか、答えは幻想の中に沈められ世界(所有)は廃墟の憂き目と化す。残存する無為徒労の歴史である。
写真は『Rene Magritte』カタログより