『目』

 

 覗き穴から覗いているような《目》である。(眼の周囲だけを丸い穴から見せている)

 目、視覚は景色をありのままに映す器官であり、五感の一つである。視覚は、過去の情報、データの集積に併せて複合的に作用し、対象の本質に迫る。

 

 視野は目前の景色、空間を把握し判断を可とする。

 見ることの働きは対象の判別、安全の確認、危険の察知など総合的な確認の根源であり、常に過去(以前)の経験と比較検討し得る尺度となる。

 

 覗き見ることは自分を隠す行為であり、見られるということを回避する。

 通常、見ることは見られることに等しく、見るという一方的な視野は存在しない。

 覗き見ることは私的な観点であると同時に対象を観察することは、発見の手掛かりとなり得る独特な手法である。

 

 『目』は観察の基点であると同時に身体全体の情感を血液に等しく身体中を巡らせ、その反応は瞬時脳内に呼応する器官であるが、目は常に光と共にあり、漆黒の中では作用せず他の器官の助けを要するものである。

 

 写真は『Rene Magritte』カタログより