おまえはまだ手紙を知らぬ切手のよう街の灯りに頬をさらして

 おまえは、相手を掌握しているような物言いである。
 まだ・・・は現時点から先の未来を指す。
 手紙を知らぬ切手のよう=おまえ。もちろん切手が手紙を知る由もないが、手紙に出会わない前ということか。
 手紙には通達すべき内実があるが、切手は郵送のためのツールであって存在理由は希薄である。手渡しであれば不要でさえある。

 街の灯りに頬をさらして…人工の光り、即ち社会の騒めきであり、おまえは衆目を集めてはいるが晒されているに過ぎず、本当の内なる輝きではないのではないか。あの孤立した切手の不明な用途のように。
 闇の中にいるおまえ、おまえはわたくしである。まだ…この不確定な関係性の闇を脱することは出来ないが、まだ、未来の時間がある事を信じ、未来と対峙している。