鳥の見しものは見えねばただ青き海のひかりを胸にいれたり

(鳥の見しもの)は見えない(解らない)。ならば、(ただ青き海のひかりを胸にいれたり)という。

 鳥はわたしの視界の中の点である。その鳥を含めた視界、ただ青く光る海が続く水平線(空と海)を見つめ胸に入れている(感じている)。

 鳥という点に対し海のひかりという無限は、つながっており循環している。
 茫漠とした無限に広がる空と海との巨きな空間(世界)に対峙している自分。

 あの点にしか見えない鳥はわたし自身でもある。わたしと鳥との距離は海のひかり(世界)の支点であるほどに、世界は広く巨きい。わたしは、胸に収めた《海のひかり》のなかで《中心》に座している。