七つ森のこつちのひとつが
 水の中よりも明るく
 そしてたいへん巨きいのに
 わたくしはでおぼこ凍つたみちをふみ
 このでこぼこの雪をふみ
 向ふの縮れた亜鉛の雲へ
 陰気な郵便脚夫のやうに
   (アラツデイン 洋燈とり)
 急がなければならないのか


☆死地の真(まこと)。
 推しはかる宙の冥(死後の世界)を虚しく問う。
 講(話)には考えが宿るが、吾(わたくし)は掩(隠して)運(巡らせている)。
 隠した記は幽(死後の世界)の弁(言葉)であり、客(旅人)は普く燿(光)である。
 等(平等)を究める。

『屈折率』とは冥(死後の世界)と現世の空間との空気の密度の相違《率》である。