ホッパー『夜の窓』 『夜の窓』 漆黒の闇の中のビルの一室、皓々と灯りが点る。地上の人目よりは高い位置にある硬質の建屋の窓・・・。 右端には何か分からないが真っ赤な彩色が見え、中央の窓からは赤い布をまとった女の臀部が垣間見える。気温を示すものは無いが室内は赤い彩色のせいで暖かく見える。もろ肌脱いで寛いでいるとは思えない。 すなわち、ここに見えるのは情念、欲情の熱気である。 場面ではなく、予感の空気を描いている。《誰も知らない》秘かな夜の窓である。 写真は『HOPPER』(岩波 世界の巨匠より)