木の上でしきりに頸をまげてゐる雪狼の影法師は、大きく長く丘の雪に落ち、枝はたうとう青い皮と、黄いろの心とをちぎられて、いまのぼつてきたばかりの雪童子の足もとに落ちました。

 木の上でしきりに頸をまげてゐる、木は鬼(死者)だろうか。頸をまげて(頸曲)はケイキョクと読んで、荊棘(困難な状態)。
 大きく長く丘の雪に落ち・・・タイ・チョウ・キュウと読んで、諦(真理)、聴(注意深く聞く)、救(救済)。
 青い皮と、黄いろの心とをちぎられて・・・セイ・ヒとオウ・シンと読んで、生の秘と往(死)の真(まこと)。ちぎられ・・・契る(約束)。

☆死の上で困難な状態にある大神は、真理を注意深く聞き、救済を約束し、死は導師の足下(敬意)に落ちました。

 雪童子は風のやうに象の形の丘にのぼりました。→雪童子が丘をのぼりながら云ひますと→いまのぼつてきたばかりの雪童子、と続く。
 のぼりました→のぼりながら→のぼったばかり、この逆行、この時空が、この物語の鍵かもしれない。