与えられたとせよ、命令形である。ここより前は問うまいという覚悟である。
(ここから)ここを基点としてルーツ、原点の扉を展いていく。

 長い(あるいは短い?)歴史、人類の根拠に迫る。
 長い時間をこの古びた扉に集約させている。人が人たりうる人智、覗き穴(視覚)、手垢の汚れ(触覚)を凌駕する好奇心、閉じられたもの、忘れられたものへの郷愁と探求心、あらゆるものの集合であるこの扉。
 内部の設置はより厳密に計画され、覗くという行為でしか推しはかれない時間の隔絶がある。

 連綿と続いてきたはずの人類の歴史/時間、原初に迫る問い。

 現在の複雑さを解く鍵がこの原初に秘められていたのかを探索する試みである。扉は決して開かない。覗き穴という極小の視野が鑑賞者の脳裏を刺激するだけに留まる工作かもしれない。


 写真は『DUCHAMP』 www.taschen.comより