風鈴や枕に伏してしくしく涕く

 風鈴の音! ガラスに触れる金属音・・・なぜか巡礼の鈴の音にも似た音域がある。
 一つ積んでは父のため 二つ積んでは母のためと、心もとなく石を積み重ねていくような寂寥感、そして孤独。

 風なき風の音、胸の底よりこみ上げる恋情、伏した枕に忍び寄るのは風だけ。泣いてみようか、母に叱られた子供のように、しくしく涕いている。