雪の夜を泪みられて涕きにけり

 雪の夜を、の(を)は何だろう。(に)でなく(を)である。
 時間の経過、夜に経過した時間の幅かもしれない。

 雪は景色を同質にする。しかし夜の暗さは神妙さを加え、孤独をより深くする。震撼とする夜の冷酷には死の扉さえ微かに見え隠れするが、この神秘の空間は安堵をも誘い、わたしに優しい。

 浄化、わたしの中の懺悔や毒を夜の雪は昇華するようだと思った瞬間、こみ上げるものが・・・見られただろうか、わたしは涕いたかもしれない。神秘の闇はわたしを涕かせたのです。