死の肯定万緑のなか水激ぎつ

 死は、正しく適切であり、理の当然だと承知している。けれどこの燃え盛る草木の緑の激しさ、命の燃焼は眩しく煌めいている。
 水は地球の原初から三態の変化をもって生き続けているが自ら動くものではなく、他からの作用によりエネルギーを得ている。高低差、太陽熱による気流、地震などの振動…。
 わたしの中の永遠の命もまた、あなたに因して、狂うほどに激しく揺れ動いている。
 死の肯定《恋の終焉》・・・理解している。けれど、すでにわたしの身体はバランスを崩して喘いでいる。