
『Run and Rest』
どういう意味だろう。《時間》だろうか。私的な時間・・・地球の見えない内包された時間、歴史だろうか。
凹である、溝とも通路にも見える。両脇は傾斜のある山の形であるが、上ることは困難なように見える。鑑賞者(自身)はどの位置に立つべきか…重力を考えれば、当然、道のような通路である。方向は示されていないから、行き来自由な空間である。
両脇を壁のような遮蔽がある、すなわち閉塞感であるが、上方は放射状に開いており空へと続いている開放感がある。面は歪みがあるが概ね平面であり規則的に点を打っている、やはり、時間だろうか。
『Run and Rest』、生と死、継続(生活)と安息(永眠)、走ることと休むこと…。
生の連鎖、生きること(存在)の窮屈(拘束)と、無窮の永遠の同時性を垣間見る思いである。
この金属板(無機質)は、人間(有機質)を拒否している。自然の持つ融和性はなく、ただ厳然と人を迎える時間を共有した通路である。
写真は『若林奮ーVALLEYS』横須賀美術館