
いくつもの模型を作っている、この意図は何か。
自身と世界(空間)の接線の体感、《森のはずれ》は自分自身の拠点である。
常に自身と他者、自身と近景、自身と遠景、自身と世界の関係を問い詰めている。それが空洞であったり凸凹であったり…傷、あるいは突起の変則、曖昧かつ不透明な確信、揺らぎの把握である。
言葉という記号ではなく、物質の質感・形状で自身の位置と状況を抽象化し触覚で確認しようとしている。ねらいは造形美にあるのではなく、あくまで自身と周囲の空気感との兼ね合いであれば、硬質の壁、往来自由な通風口、そして草木の自然は必然である。
あるべき関係性、具体的なものの排除、世界との関係は常に矛盾を孕んでいるから確定(決定)は困難であり、あらゆる角度からの観察を要する。
客観と主観の狭間を「所有・雰囲気・振動」と名付けたのではないか、と思う。
写真は『若林奮ーVALLEYS』横須賀美術館