『再開』

 再び開かれる、とは何を示唆しているのだろう。
 鳥の巣の中の卵、大量の花の開花を暗示する高台付きの植木鉢、バックは黒のベタである。
 大量の花の開花の図は切り抜かれ、一本の樹のそびえる草地を映している。穏やかな空と雲、陽は天上真上にある。この時空は高台付きの植木鉢により掲げられている、自然への賛美でもある。つまり植木鉢は人の手による世界であるが、そこから覗く風景には自然美が垣間見られる。

 鳥の卵は言うまでもなく生命の連鎖まを示唆し、長い時間の経由を語っており、植木鉢のほうは人間の創意工夫、叡智、情熱を暗示している。
『再開』とは、輪廻、幾重にも重ねられていく時空の軸をいうのではないか。有無を言わせず、否応なく、繰り返される連鎖。
 この時空を生きている、生きねばならないことの、静かなる眺望、秘めた達観に肯かざるをえない。


 写真は『マグリット』展・図録より