家にゐる父匂ひなく麦乾く
確かに、家にいる。でも父の身体に気配はない。麦乾く…最終プロセス、死して家にゐる今の父である。
家にゐる(家居)はカ・キョと読んで、過、墟。
父匂ひなく(父匂無)はフ・ニオイ・ムと読んで、普、匂、無。
麦乾くはバク・カンと読んで、莫、感。
☆過(通りすがり)の墟(荒れ果てた旧跡)、普く匂(気配)が無い。
莫(空しく淋しい)感じである。
家にゐる(家居)はカ・キョと読んで、苛、嘘。
父匂ひなく(父匂無)はフ・ニオウ・ムと読んで、怖、仁王、務。
麦乾くはバク・カンと読んで、縛、監。
☆苛(むごい)嘘を怖れる。
仁王さまの務めである縛(罪人をしばる)監(見張り)があるからである。