絶対とは何か、他の制約を一切受けず、比べるものがないこと…。
 そして《声》。声は一時的に存在するが、形象はなく消滅するものである。 しかし『絶対の声』とタイトルして描かれた具象画はそのままの状態を保ち続ける。時間の刹那と永遠、見える、あるいは感じる現象に持続はないが記録は残存する。

『絶対の声』とは《思考・主張》であり、他にないわたくし自身の考えを指している。必ず、何としても《わたくし》であり、決して《わたくし以外のものではない》という声明である。
 Une rose danes Luniners(宇宙の中の一輪の薔薇)、絶対無比のわたしの、わたしの中の考え(思い)であると。
 誰の考えも寄せ付けないし、聞く耳も持たないわたしの世界、わたしの一途な愛(薔薇)そのものであるという頑ななまでに守りたい貫く愛の主張は、まさに宇宙の中の一輪の薔薇である。


 写真は『マグリット』展・図録より