
『観光案内人』
擬人化されたビルボケ三体、ビルボケは幽体と考えられるが、いかにも強固な風貌である。火を噴き、手には三つの集合住宅を掲げている
つまり、これは戦火と民衆を暗示していると思われる。着衣のローブは神聖ローマ帝国の勇姿、オットー一世かも知れない。
かつての強国、中央集権体制を確立させたのちの歴史、滅亡・フランツ2世までの時空を案内するという風刺ではないか。
大衆(人民)をその手に握り戦果を挙げ国を広大にした歴史の全てを案内しようとする亡霊(オットー1世をはじめとする歴代の皇帝)の姿ではないか。
時代の変遷、常に時代は時代を超えていくことの脅威。平和は永遠ではないと鼓舞しているような亡霊たちである。
という仮想・・・。
写真は『マグリット展』図録より